本記事では「カードマジック事典」より「ストップカード①」の講評・解説を行う。
まずは実演動画を確認して欲しい。
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まずはこの手品を演じてみた私の率直な評価はこのとおり。
では、詳細について説明していく。
この手品の良いところ
この手品で私が一番良いと思ったのは、「観客に当ててもらう手品」ということだ。
マジックショーをしていると、当然だが常にマジシャンが注目を浴びる。数分間続けていると、どうしても少しづつ飽きや慣れが出てきてしまうのだ。そんな時、このようなマジックは良いアクセントになる。
観客が複数人いる場合、「お前(自分でカードを当てた客)スゲーじゃん!笑」と他のお客さんが湧くのだ。お客さんを立てることが出来るこのマジックは私のお気に入りだ。
そして、難しい技法は使わないので初心者でもできる点が素晴らしい。何かしらのトップコントロールさえできれば実演可能。最後の当てる瞬間だけは練習が必要だが、数十分の練習だけで本番を迎えることができるだろう。
このような手品が何の準備もなくできる点も高評価ポイントだ。
この手品の悪いところ
強いて難所を挙げるなら、トーク力が必要な点だろう。
マジシャンが行っていることは非常にシンプル。そのシンプルさ故、マジシャンの手元を凝視されたらタネがバレてしまう恐れがある。手元を凝視されないよう、自然なトークや手の動きで観客の視線を動かし続けられるようにしよう。
ちなみにこの手品は縁無しトランプを用いるとさらにバレにくい。トークが慣れるまでは縁無しトランプで実演練習をして慣れていこう。
縁無しトランプのおすすめはこちら↓
この作品は書籍「カードマジック事典」に掲載されているマジックだ。
この手品を演じてみたい場合は↑を購入すると良いだろう。他にも素晴らしい作品や必須テクニックが詳細に解説されているので、一冊持っておくことをおすすめする。
なお、私の手元にあるカードマジック事典は「2010年12月10日 26版」であり、最新のカードマジック事典ではない(=もしかしたら最新版のカードマジック事典には載っていない可能性も僅かにある)ことを断っておく。
いつまでもカードを置き続けられたら?
この手品のトリック上、手に持ったカードすべてを積まれても問題はない。しかし個人的には、積まれる枚数が少ない方が違和感のない演出ができる。
そこで私は動画内でもしたように
ほう、まだ置くんですね。
と煽るようにしている。こうすることで「まぁいいか」と止めてくれる場合もあるし、「いっぱい置くと都合が悪いのか!?」とツッコミをもらって笑いが生じることもある。どちらに転んでも美味しい一言なのだ。
客がカードを一枚ずつ置いてくれない
マジシャンの手順の説明に問題がある。この動画内のように、この後どうなるかを説明することなく、丁寧に「今やってほしいこと」を伝えよう。
そして数枚のカードが積まれたら「後は同じように作業して、好きなところで止めてください。」と言うようにしよう。